• REDOXハイブリッド触媒

導入の背景

太陽光発電設備は、運転開始後、汚れ・熱・紫外線・経年変化などの影響を受け、発電性能が徐々に低下していきます。

特に、常時外気環境にさらされるパネル表面には、次のような汚れが蓄積します。

これらの汚れは、雨水だけでは十分に除去されず、時間の経過とともに固着が進行します。
その結果、受光効率の低下や汚れムラの発生につながり、年間発電量が約5〜20%低下した事例も報告されています。

2017年の改正FIT法および電気事業法により、太陽光発電設備には定期的な点検・メンテナンスの実施が求められるようになりました。
設備を長期にわたり安定運用するためには、パネル表面の適切な洗浄と、表面環境の維持管理が重要となっています。

従来のコーティングの限界

従来のコーティングでは、かえって発電量が低下することも

太陽光パネル向けの表面処理として、光触媒コーティングやシリカ系ガラスコートなどが使用されてきました。しかし、あるフィールド試験では、従来型の光触媒コーティング施工後、塗布直後で 約13%の発電量低下、期間経過後には 約17%の発電量低下といった結果が確認されています。


主な要因として考えられるのは、粒子や被膜によって受光環境が変化してしまうことです。
表面に形成された粒子層や被膜は、光の透過を妨げる、乱反射を増加させる、表面温度を上昇させる、汚れや水分を抱え込みやすくする、といった状態を生み、結果として発電性能へ影響を与える場合があります。

太陽光パネルの出力を長期に維持するための考え方

太陽光パネルの性能低下は、単なる「汚れ」の問題ではありません。

本質は、汚れや有機物が表面に定着し、時間とともに蓄積していく“表面環境”にあります。

従来のメンテナンスは、「汚れたら洗う」という考え方が中心でした。しかし、洗浄だけでは表面環境そのものは変わらず、同じ汚れの定着と劣化を繰り返してしまいます。

― REDOX 非膜型 表面環境最適化技術 ―

REDOXは、この前提そのものを見直した技術です。

表面を覆うのではなく、表面環境そのものを整えることで、汚れが定着しにくい状態へ導きます。

受光環境を長期にわたり安定化し、太陽光パネルの発電性能を持続的に維持することを目指します。

REDOX ハイブリッド触媒とは

― 明暗両条件で作用するハイブリッド触媒技術 ―

REDOXは、チタン(Ti)の性質が電子状態として表面全体に関与し、作用する技術です。

表面を構成する原子レベルの環境そのものを整えることで、表面では、光の有無に関わらず酸化還元状態が循環し、安定した表面環境が維持されます。

Ti³⁺ と Ti⁴⁺ の循環

チタン(Ti)には、電子を持った状態(Ti³⁺)と、電子を失った状態(Ti⁴⁺)があります。
REDOXでは、この二つの状態が表面全体で自然に行き来しています。
つまり表面では常に、Ti3+↔Ti4+ という酸化還元(REDOX反応)状態が循環しています。

この連続した電子状態の循環こそが、REDOX ハイブリッド触媒の本質です。

なぜ汚れが定着しにくいのか

有機物や汚れは、電子的に安定した場所を好みます。

しかし、表面で常に電子のやり取りが起きていると、電子バランスが一定にならず、汚れや有機物は留まりにくい状態になります。

吸着しにくい、定着しにくい、構造が弱まりやすい、時間とともに崩れやすい、水や雨で流れやすい、という状態が生まれます。

REDOXは、汚れを「分解する」のではなく、汚れが安定して居続けにくい表面環境を維持する技術です。

REDOXは、撥水でも親水でもありません。

太陽光パネルの多くは、シリカ処理によって親水性を持つ表面として設計されています。

親水表面では、水は薄く広がります。
一見きれいに見えますが、その水膜の中に汚れを抱え込み、乾燥時には水分だけが蒸発し、汚れが薄い層として表面に残ります。

一方、撥水表面では、水は流れやすくなりますが、油分や有機物は表面に残りやすく、結果として汚れが蓄積しやすくなります。

REDOXは、撥水でも親水でもありません。
水・油・有機物のいずれにも偏って親和しない、安定しにくい表面環境をつくることで、汚れが定着しにくい状態を維持します。

RREDOXは、表面を覆って保護する技術ではありません。

表面そのものを整えることで、汚れが定着しにくい状態を維持し、太陽光パネル本来の受光環境を長期にわたり安定化します。

受光量の低下、反射ロス、表面温度の上昇、汚れの固着による出力低下、といった、発電性能へ影響する要因が生じにくい表面環境が維持されます。

REDOXの見えない守り

REDOXは、汚れが定着しにくい状態を維持する技術です。

付着した汚れは、雨によって自然に流れ落ちやすくなり、太陽光パネル本来の受光環境を長期にわたり維持しやすくなります。

カタログ資料(PDF)